拝啓 一方通行へ お元気ですか? 私は元気にしています。 最近は上条と一緒にいることが増えました。 何でも、右手に超能力じゃない不思議な力があるらしくて、色んな人に襲われています。 不幸な上条に良く遭遇するんですが、毎回逃げているので呆れています。 でも上条はとっても暖かい人達に囲まれています。 一緒に居ると、こっちまで穏やかな気持ちになって自然と笑みが毀れてしまいます。 一方通行。 あれから…一年経ちますね。 目が覚めた一方通行は、私のことを覚えていてくれますか? …何で、一方通行だったんでしょうか? なんで、なんで、
「なんで…!」
ポタリ、万年筆のインクは零した悲しみによって滲んだ。悲しみは止まることなく溢れ出し、手紙を蝕む。私の醜い心の様に手紙は悲哀、憎悪に包まれる。まるで虫食いされたかの様に手紙に黒い穴が開く。ポッカリと開いたソレは私の心の鏡にしか見えなかった。
「なんで、一方通行なの…!?」
悲痛な叫びは誰にも届かない。私を嘲笑うかのように静寂が私を包む。静まり返った空間が、あった。まるでそこだけ時が止まったように。
宛先の無い手紙が、私に笑いかけた気がした。
救世主の結末